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以心齎幸薬房
富士美薬局

【生理痛（月経困難症）】

生理の時にみられる痛みを総称して生理痛といいます。痛みを感じる場所や痛み方には個人差があります。痛みを感じない人もいれば痛みがひどくて寝込んでしまう人もいますが、代表的なものといえば下腹部や腰の痛みでしょう。
『まったく痛みがない』『少し痛むが痛み止めを飲まなくても生活できる』という人は、問題がないと思われます。しかし、『痛み止めを飲まないと…』『痛み止めを飲んでもつらい』という人は一度ご相談いただければと思います。

生理痛の主な原因

１．プロスタグランチンの過剰分泌
生理が始まり不要になった子宮内膜を排出する時、プロスタグランチンというホルモンが分泌されます。このホルモンは子宮を収縮させ、不要になった子宮内膜を血液とともに体外へ押し出します。プロスタグランチンの分泌量が多過ぎると、必要以上に子宮が収縮して痛みの原因になります。

２．肉体的・精神的ストレス
冷房や薄着などから体が冷えて血流が悪くなったり、立ちっぱなしの仕事が続いたりすると、体に負担が掛かり痛みを強く感じる事があります。また、精神的なストレスを受けると、それだけでもホルモンバランスが乱れ、痛みが起こり易くなります。

３．痛みに対する恐怖感
思春期に激しい生理痛に苦しんだ人の中には、“生理＝痛い”という条件反射により肉体的には問題がないのに、痛みを感じることがあります。

４．病気による痛み
痛みの原因となる代表的な病気に“子宮内膜症”“子宮筋腫”があります。いずれも、ご自身では気付かないうちに発症し除々に進行する事が多く、だんだん痛みが強くなります。生理のたびに寝込むほど痛むようになってきた人は、お早めにご相談下さい。

生理痛と漢方薬

東洋医学では、気（エネルギー）・血（血液）・水（体に必要な水分）が体内を均等にめぐっていると、臓器や各組織が正常に働き、心身の活動が営まれると考えます。この気・血・水が不足したり、滞ったりしてバランスが崩れると、痛みが起こり易くなります。また、体の冷え、水分の取過ぎ、ストレス等によっても、気や血の流れが悪くなり、生理痛の原因となります。

Ａ．気のめぐりが悪いタイプ
下腹部に張りと痛みがある
生理前や生理前半に痛みが強い
生理前にイライラ、頭痛などの症状がある

Ｂ．血のめぐりが悪いタイプ
下腹部が引っぱられるように或いは、刺されたように痛む
生理前や生理前半に痛みが強い
経血に塊が多くある

Ｃ．体の冷えや、余分な水分があるタイプ
下腹部が冷たく、温めると痛みが軽減する
経血に塊が多くある

Ｄ．気や血が不足しているタイプ
痛みは激しくなく、しくしく痛む
生理後半に痛みが強くなる
生理後半にめまいや頭痛がおこる

女性の中には、ストレスなどによりＡ～Ｄのタイプが複数重なっている方も多く、症状が複雑に現われる場合があります。
また、子宮筋腫や内膜症も、漢方では気血の滞りが原因と考えます。痛みが強い場合は、早期に治す事が大切です。まずはご様子をお聞かせ下さい。