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以心齎幸薬房
富士美薬局

【更年期障害】

更年期とは、女性の一生の中で閉経前後の数年間をさし、成熟期（生殖期）から老年期（生殖不能期）への移行期を言います。ただし、初潮、排卵開始、出産経験などに個人差がありますし、生活環境にもバラつきがあります。一般的には、４６～５５歳が目安になります。更年期を迎えるころから卵巣機能が著しく低下するようになると、エストロゲン（卵胞ホルモン）やプロゲステロン（黄体ホルモン）が減少し、ホルモンバランスが崩れます。これにより生理周期が乱れ始め、やがて閉経をむかえます。脳では、卵巣の機能を修復しようとして卵巣を刺激するホルモンを大量に分泌します。この結果、脳の自律神経中枢に悪影響を与え、自律神経の働きが乱れ、様々な症状を起こすようになります。それらの程度の重いものが“更年期障害”とされています。

症状（不定愁訴）

全身症状：疲労感、倦怠感…
血管運動神経系症状：ほてり、のぼせ、発汗、冷え、動悸、息切れ、血圧の異常… 消化器系症状：食欲不振、膨満感、下痢、便秘、吐き気、腹痛… 精神的症状：イライラ、憂うつ感、不眠、不安感… 運動器系症状：肩こり、腰痛、関節痛、筋肉痛、神経痛、手足のしびれ… 皮膚、泌尿器系症状：皮膚のかゆみ、しみ、頻尿、排尿痛、残尿感、尿失禁… 内分泌系症状：不正出血、生理不順、外陰部のかゆみ、高脂血症、骨粗しょう症…

この時期は、体ばかりでなく、家庭環境にも大きな変化を迎える時期といえるでしょう。子供の進学や結婚、夫の定年退職、両親の病気や介護など、様々な出来事に直面して、ストレスをためやすい時期でもあります。外見的にもスタイルの変化、肌の老化、白髪など女性としての自信を喪失するという、特有のストレスも起こります。このような身体的要因と精神的ストレスとが作用し合うため、更年期障害の症状は複雑で、つらくなっていく場合もあります。逆に、ほとんど自覚症状を感じることなく、更年期を楽に過ごすことが出来る方もいらっしゃいます。
この差には、体質のみならず性格や生活環境も影響すると言われています。いずれにしても、女性なら誰もが迎えるターニングポイントが更年期です。更年期以後の高血圧症、高脂血症、骨粗しょう症などの予防も大切なことです。

更年期障害の治療

女性ホルモン補充療法（ＨＲＴ）
女性ホルモンを用いた治療は、更年期の不定愁訴に有効を言われています。しかし、女性ホルモン剤の効果が強く現れたり、副作用に悩まされる事も少なくないようです。

向精神薬

抗うつ剤、抗不安薬を用いて、精神神経症状の軽減を目標に治療します。

心理・精神療法

一般的に、女性ホルモン剤や向精神薬による副作用が辛い方が、精神安定を目的に受診します。

富士美薬局では、漢方薬や、カルシウム剤等を活用し、身体的・精神的症状を少しでも軽減させ、健やかな日常生活を送っていただくよう努めております。